外壁や屋根の塗装をGAINA(ガイナ)で行うメリットとデメリット
基本情報
- 作業:
- 外壁塗装、屋根塗装
- 担当者:
- 若槻義治(1級塗装技能士)
施工内容
<関連する施工種別>
外壁塗装、屋根塗装
外壁や屋根の塗装に使う塗料には、ウレタンやシリコン、フッ素など様々な種類があり、その中の1つに「GAINA(ガイナ)」というものがあります。
ガイナは、特殊なセラミックとアクリルシリコン樹脂の良い部分が組み合わさったハイブリット塗料で、他の塗料とは違う様々な特徴があります。
今回はそんなガイナの、
- メリット
- デメリット
- 耐久年数と価格の目安
について、ご紹介させていただきます。
ガイナのメリットは断熱・遮熱・防音性の高さ
ガイナ塗料は、断熱や遮熱にとても優れています。
冬場の室内の暖かさを逃がさない断熱効果、夏場の強い日差しによる熱が伝わりにくい遮熱効果のおかげで、1年を通して室内が適温に保たれます。
ガイナを生産している日進産業のホームページでは、体感温度が
夏場:マイナス3℃
冬場:プラス3℃
されると紹介されています。
これにより、夏場は冷房、冬場は暖房の使用を抑えることに繋がりますので、月々の高熱費を約25%減らすことができると言われています。
また、実際にガイナを屋根に塗ったお客様からは、「大雨の音が気にならなくなった」とお声を頂いたことがありました。お客様のお家にはロフトがあるのですが、屋根の直下にあるせいで、ガイナの塗装前は、大雨が屋根を叩く音が響いて、とてもうるさかったと仰っていました。
しかし、ガイナを塗った後は屋根をうつ雨音がとても静かになったそうです。ガイナ塗料の表面はセラミックで構成されており、他の塗料と比べると、肉眼ではわかりませんがボコボコとしているので、雨の音などの騒音を効率的に反射し音が侵入しにくくなっています。
また、私たちの感覚ですが、塗布した感じがとてもやわらかい塗料なので、クッション性に優れていて音を吸収しやすいことも防音効果が高い要因かもしれません。塗料表面の吸音力が高いと、室内に音が響く時間(残響時間)が短くなります。
ガイナのデメリットは遮熱断熱効果の薄れる濃い色を選べない事
断熱、遮熱、防音など様々な機能性があるガイナですが、仕上がりに関するデメリットもあります。
それは、ガイナの塗料の色です。
現状、ガイナには、黒やこげ茶などの濃い色味がありません。写真に写っているガイナの色が、一番濃い色になります。
何故濃い色がないのかというと、黒など濃い色は日光を吸収して屋根の表面温度を上げてしまうので、遮熱を目的の1つとしたガイナには適していないからです。
この色より薄い色(白い色)なら表現することができるのですが、黒に近い色で塗ることはできません。
ですので、塗り替え前のお家の屋根の色が黒など濃い色の場合は、どうしてもそれより明るい色を塗ることになり、イメージが結構変わってしまうことが多いです。「それはちょっと困る!」という場合は、フッ素やシリコンなど他の種類の塗料をオススメいたします。
また、ガイナ塗料の仕上がりはどちらかというとマットです。写真のように、屋根や外壁の塗り替え直後でも、ツヤツヤ感は出ないので、あらかじめご了承いただく必要があります。
ガイナの耐久年数と価格の目安
ガイナ塗料の耐久年数は、屋根・外壁ともに12~15年くらいです。シリコン塗料と同じくらいと考えていいでしょう。
そして、価格の目安ですが、1㎡あたり2600~3800円で、だいたいフッ素塗料と同じくらいのコストがかかります。耐久度はフッ素塗料の方が高いので、
- 断熱や遮熱、防音など多機能性を求めるならガイナ
- 耐久年数が長い方がいいならフッ素塗料
- ガイナやフッ素よりコストを抑えるならシリコン塗料やウレタン塗料
という風に、決めていただくのがいいかと思います。
ガイナのメリットやデメリットをまとめると、
- 断熱、遮熱、防音効果が高い塗料である
- 遮熱の都合で濃い色がなく、マットな仕上がりになる
- 耐久年数は12~15年、費用はフッ素塗料とほぼ同じ
ということです。シリコン塗料やウレタン塗料、フッ素塗料と比べる時の参考になればと思います。
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